スマートフォンゲームの運営において、数十万ユーザーの課金行動が「課金額のランク分け」でしか管理されておらず、マーケティング施策やゲーム内のインセンティブ設計が経験と勘により大まかに企画される状態に留まっていた。「なぜ課金するのか」「なぜ離脱するのか」の行動要因が把握できておらず、高額課金者への過度な依存と中間層の取りこぼしが常態化。退会後のアンケートでしか離脱理由を把握できず、予兆段階での介入ができていなかった。
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※画像はイメージですUMAP Embedding:行動特徴量ベースの6セグメント可視化(N=284,391)
※画像はイメージです分析パイプライン:データ収集→特徴量設計→クラスタリング→要因分析→施策→運用
※画像はイメージです要因分析:SHAP特徴量重要度(課金/離脱)& セグメント遷移マトリクス
ゲーム課金行動クラスタリング — 売上向上 × 離脱抑止
スマートフォンゲームの数十万ユーザーの行動データを多次元クラスタリングで6セグメントに分類。課金要因・離脱要因をLightGBM+SHAPで特定し、セグメント別CRM施策の設計からA/Bテストまでを一気通貫で推進。
ROLE
データサイエンティスト / アナリティクスリード
TEAM
3名
PERIOD
6ヶ月
主な成果
- 6セグメントの特徴と月次の移り変わりを数値で整理し、施策対象の選定ルールを整備することで、CRMのターゲティング精度を改善
- 中課金層(Minnow→Dolphin)を想定した育成施策で、ARPPU(課金ユーザー当たり売上)を23%向上
- 離脱予兆スコア(AUC 0.89)を用いた先回り対応により、月次退会率を15%から9%へ低減
- 分析手順と指標設計を他3タイトルへ展開し、複数タイトルで再現可能なデータ活用型CRMの運用基盤を整備
TECHNOLOGIES
Pythonscikit-learnXGBoostLightGBMSHAPUMAPpandasBigQuery
※画像はイメージです
※画像はイメージです
※画像はイメージです背景・課題
アプローチ
スマートフォンゲームの行動ログから、課金額・課金頻度・セッション時間・ログイン間隔・ガチャ回数・イベント参加率など 32項目の指標を設計し、ユーザーの利用傾向を整理したうえでクラスタリングを実施。分かれ方の安定性と解釈しやすさを確認し、6つのセグメントに分類した(便宜上、Whale / Dolphin / Minnow / Drifter / At-Risk / F2P Active と命名)。
次に、各セグメントの 課金・離脱の傾向を、機械学習モデル(LightGBM)で予測し、寄与度分析(SHAP)で「どの行動が予測に効いているか」を把握。たとえば、離脱予測ではログイン間隔の伸びが強く効く傾向、ソーシャル要素(フレンド数・ギルド参加)と継続率の関連などを確認した。離脱予測モデルは将来期間で検証し AUC 0.89 を達成。あわせて、月ごとのセグメント移動(遷移確率)を推定し、どの層がどこへ移りやすいかを可視化した。
これらを踏まえ、セグメント別にCRM施策を設計。Minnow向けの育成シナリオ、At-Risk向けの早期介入、Drifter向けのイベント参加促進などを用意し、ランダムに割り付けて効果検証(A/Bテスト)まで一気通貫で推進した。